東京の美術館一覧です。美術館ごとに概要や所蔵品の特徴、おすすめポイントなどを紹介。美術館巡りにお役立てください。
都心、上野エリア
国の重要文化財に指定された丸の内駅舎と、アートスポットや商業施設が充実のエリア
1988 年に東京駅丸の内駅舎内に誕生した東京ステーションギャラリーが、2012年10月1日に復原工事を終えた駅舎内にリニューアルオープン。創建当時の煉瓦壁を生かした歴史を感じさせる展示室は特色の一つで、毎回さまざまなジャンルの展覧会が開催される。
1910年(明治43年)に英国人建築家ジョサイア・コンドルによって設計され、東京の丸の内に初めて建てられた洋風事務所建築の三菱一号館を復元し、美術館として開館。ロートレックを主に19世紀後半に制作されたグラフィック作品や工芸品を収蔵し、企画展を開催している。※写真:ホンマタカシ
自分の書、自分の言葉を探求した書家であり詩人である相田みつを。館内は約300坪のゆったりとした空間に「にんげんだもの」をはじめとする作品など原作約70~80点を常設展示。年数回の企画展も開催している。東京国際フォーラム内にある。
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皇居に隣接する緑豊かな北の丸公園には、多くの文化施設が点在している。
日本画、洋画、版画、水彩・素描、写真など美術の各分野にわたる13,000点もの作品を所蔵。コレクション展では所蔵品の中から会期ごとに約200点がセレクトされ、20世紀初頭から今日に至る約100年間の日本の近代美術の流れを、12の展示スペースで紹介している。
1910年(明治43年)近衛師団指令部庁舎として建設、後に重要文化財に指定された建物を、1977年(昭和52年)東京国立近代美術館 工芸館として開館。明治以降今日まで、人間国宝を始めとする優れた作家の国内外の工芸作品を染織、陶磁器、ガラス、漆工、木竹工、金工等の各分野にわたって展示。
※2020年2月28日で東京での活動を終了し、2020年10月に名称を国立工芸館とし石川県金沢市へ移転
手鑑「見努世友」、伝藤原行成「久松切和漢朗詠集」をはじめ日本、中国の書跡の名品や縄文土器から江戸時代までの日本の主要な陶磁器、国内外の絵画など多彩なコレクションを収蔵、展示。収蔵品による企画展は年6回、特別展も開催。東京の帝国劇場9階に位置し、皇居周辺が眺められるようにソファが配置されたロビーが休憩スペースとなっている。
皇居東御苑内に建つ。天皇陛下及び皇太后陛下から国へ寄贈された皇室に伝わる宝物を展示している。
※休館中/三の丸尚蔵館に隣接する場所に新施設を建設中。令和5年秋の開館予定
旧秋田藩主佐竹家に伝わる古文書・古記録・模写絵・古地図・古戦場絵図・城絵図・維新開国資料などの他、藩主所用の花押・印章類など中世から近世にかけての武家の興亡の歴史をかいまみる事ができる。館蔵品を中心に年に3回の企画展を開催。
真如苑が所蔵する仏教美術品を一般に公開するために設立した文化施設で入館は無料。運慶作と推定される大日如来坐像(重要文化財)、不動明王坐像、仏涅槃図などを展示するエリアと、釈尊の生涯をたどることができる2~3世紀ごろ作られたガンダーラ仏伝浮彫を展示するエリアが常設展示となっており他に特集展示やシアターなどがある。
千代田区エリア 気になるその他の施設
3331 Arts Chiyoda
(東京都千代田区外神田)
旧練成中学校を利用したアートセンター。アートギャラリー、オフィス、 カフェなどが入居し、展覧会をはじめワークショップや講演会などを行っている。
国立公文書館(東京都千代田区北の丸公園)
歴史資料として重要な公文書等を保存管理する施設。常設展示「公文書で見る日本のあゆみ」と企画展を開催している。
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江戸時代から続く老舗が多い街。歴史ある店やその土地ゆかりの美術館もある。
重要文化財の三井本館の中に創られ、三井グループで知られる三井家が江戸時代から収集した美術品4000点を収蔵展示する美術館。所蔵品は国宝、重文など名品優品が含まれる茶道具類を主とし、他にも円山応挙をはじめとする円山派の絵画、中国古拓本の聴氷閣コレクション、書跡、能面などを所蔵。
カラーメゾチントの新しい版画技法を開拓した作家として知られる、浜口陽三の作品を収蔵・常設展示する唯一の美術館。ヤマサ醤油株式会社10代目濱口儀兵衛の三男として生まれ、1998年にヤマサ醤油株式会社が開設した美術館には、初期作品から晩年まで幅広いコレクションの中から各時代の代表作を50点ほど選び、愛用の道具類と共に紹介している。
東京国立近代美術館フィルムセンターが、2018年4月1日に独立し、6館目の国立美術館となった。 明治期には映画館、昭和初期には日活本社が建っていた場所に、1952年国立近代美術館の映画部門として開設。 国内外の映画フィルムや、ポスター、映写機など映画関連の貴重な資料を所蔵し、所蔵フィルムの上映や映画に関する企画展示を行っている。
2015年から休館中のブリヂストン美術館が「アーティゾン美術館」に改称し2020年1月開館。主な所蔵品は19世紀フランス印象派と20世紀の西洋絵画で他に明治期以降の日本近代洋画、第二次大戦後の抽象絵画など。旧美術館の約2倍の広さとなった美術館は、ミュージアムタワー京橋の1階〜6階で4階〜6階の3フロアが展示室。
日本橋、京橋エリア 気になるその他の施設
貨幣博物館(東京都中央区日本橋)
日本銀行による貨幣コレクションの展示。
資生堂ギャラリー(東京都中央区銀座)
1919年に開館した現存する日本で最古の画廊。「新しい美の発見と創造」を活動理念とし、現在は現代美術を主軸にしている。
BAG-Brillia Art Gallery(東京都中央区京橋)
マンションブランド「Brillia」を展開する東京建物が運営するギャラリー。壁面を活かし平面作品をメインに展示ができるギャラリーと、空間全体を活かし立体作品などが展示できるギャラリーで構成。
凧の博物館(東京都中央区日本橋)
江戸凧を始め日本全国から集められた凧のコレクション。昭和6年創業、人気の洋食屋さん「たいめいけん」ビル2階に。
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東京屈指の文化ゾーン。アートの森上野公園
明治5年に開館した日本で最初の博物館。日本を中心にした東洋のさまざまな国や文化の美術作品、歴史資料、考古遺物などを収蔵。その数は11万件以上に及ぶ。主に所蔵品と寄託品で構成される総合文化展(常設展)の他、年5回程度特別展を開催している。
上野公園の中に建つ美術館。常設展示は無いが、美術館主催の現代美術展、公募展のほか独創的な企画展を開催している。また、初心者から熟練者まで対象にしたアートスクールでは油彩、水彩、日本画などの講座を行っている。
印象派の絵画およびロダンの彫刻を中心とするフランス美術コレクション(松方コレクション)を母体とした西洋の美術作品専門の美術館。中世末期から20世紀初頭の名画や彫刻など世界各国の美術品を所蔵。また約4,500点を数える版画(2022年4月現在)も所蔵している。世界遺産に登録されたル・コルビュジエ設計の建物も見どころの一つ。
日本近代洋画を代表する黒田清輝の遺言により、美術の奨励事業に役立てるようにと美術研究所として建てられた記念館。現在館内には、広く知られる「湖畔」をはじめとする油彩画、デッサン、写生帖、書簡などを収蔵、展示している。2015年1月2日リニューアル・オープン。
東京芸術大学美術学部構内にある美術館。収蔵品は国宝・重要文化財32点を含む約2万8千件に及び、絵画、版画、彫刻、工芸品、建築、美術資料など多岐に渡る。コレクションの展覧会において、その一部が公開される。
大正15年に上野恩賜公園に東京府(都)美術館として開館。現在の建物は1975年9月に建築家 前川國男が設計し開館。日本画・油絵・彫刻・工芸・書のほか版画・写真・盆栽など多岐にわたる美術団体の公募展を開催。また、常設展はないが、報道機関との共催で大規模な企画展を行っている。2012年4月リニューアルオープン。
【掲載カテゴリー】有名建築家
洋画家であり書家でもあった中村不折(1866ー1943)が、その半生40年余りにわたり独力で蒐集した、中国及び日本の書道史上重要な資料を展示する専門博物館。 本館では金石関係の考古品を常設展示、新館の中村不折記念館では、企画展・特別展を年に3~4回行い、紙本関係の収蔵品を紹介している。
近代日本画の大家、横山大観が居住し制作活動を行った家屋を記念館として開放。大観の作品「風雨・双龍争珠・四時山水・或る日の大平洋など」30点やスケッチ帳など所蔵の作品を展示。春夏秋冬、年4回展示替えを行っている。
【掲載カテゴリー】日本画
上野エリア 気になるその他の施設
上野動物園(東京都台東区上野公園)
パンダはもちろん、飼育動物の種類は日本で一番!
国立科学博物館(東京都台東区上野公園)
日本唯一の総合科学博物館で、トリケラトプスがお出迎え。
旧岩崎邸庭園(東京都台東区池之端)
明治29年に建てられた重要文化財指定の岩崎家邸宅と庭園。
台東区立の文化施設を紹介するサイト。朝倉彫塑館、書道博物館など4つの施設に利用できるお得な「4館共通入館券」も販売中。
六義園(東京都文京区本駒込)
江戸の二大庭園に数えられ、国の特別名勝に指定された庭園。
湯島天満宮(湯島天神)(東京都文京区湯島)
菅原道真公を祀り、学問の神様として多くの受験生が合格祈願に訪れる。梅の名所でもある。天満宮所蔵品の展示を行う湯島天満宮宝物殿を併設。
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下町風情とアートの谷根千エリア
日本近代彫塑の基礎をつくった彫塑家、朝倉文夫の美術館。人物像や動物像など初期から晩年までの作品を展示。自ら設計した建物は住居、アトリエ、彫塑塾などからなる。西洋建築と日本建築の要素が見事に違和感なく調合、融合している。
【掲載カテゴリー】彫刻
日本の伝統や、江戸文化に触れられる街
江戸東京の歴史遺産を守り、東京の歴史と文化を振り返ることによって未来の東京を考えるために設立された博物館。常設展示室は「江戸ゾーン」「東京ゾーン」「第2企画展示室」で構成。浮世絵や絵巻、着物、古地図、大型模型などが展示されている。※大規模改修工事のため全館休館中(~2025年度(予定))
浮世絵師 葛飾北斎が生まれ育ったゆかりの地に建つ美術館。北斎の作品や資料を主に所蔵し、墨田区が収集したもの、北斎や浮世絵研究で知られるピーター・モースや楢崎宗重から譲り受けたものなどがあり企画展などで公開している。常設展示では北斎のアトリエ再現模型や、北斎漫画などをタッチパネルで紹介している。建築設計は妹島和世建築設計事務所。
【掲載カテゴリー】有名建築家
日本の郵便の資料や、約33万種の切手など郵便および通信に関する収蔵品を展示・紹介する博物館。明治から昭和の時代に実際に使っていた制服やポスト、備品などからは郵便の苦労や工夫が伝わってくる。スカイツリーに隣接するスカイツリータウンに直結。
「たばこ」と「塩」の歴史と文化を紹介するために、日本たばこ産業株式会社(旧・日本専売公社)が運営する博物館。たばこの起源から世界への普及、日本への伝来・現代までの歴史を、喫煙具、浮世絵やポスター、ジオラマ、映像など多彩な資料で紹介。また、世界の塩や、日本での塩作りの歴史、塩の科学なども紹介している。
東武鉄道の歴史や文化、役割を紹介する博物館。明治から昭和期に実際に走っていた蒸気機関車、木造電車、ボンネットバスなどの車両や、歴史を伝える貴重な資料を展示。実物の運転台で前方の風景を見ながら、電車やバスの運転体験ができる。
千住金属工業株式会社の社長だった佐藤千壽が収集した世界各地のやきもの、漆器、茶の湯の釜、ガンダーラの仏像など多岐にわたるコレクションを展示。6角形の形をしたユニークな建物で、館内は1階と2階の展示空間をスロープで繋いでいる。
押上・両国エリア気になるその他の施設
東京スカイツリー(東京都墨田区押上)
2012年春開業した634mの電波塔。水族館、プラネタリウム、大型商業施設「ソラマチ」などが併設され「東京スカイツリータウン」と呼ばれる複合施設となっている。
相撲博物館(東京都墨田区横網)
錦絵や番付、化粧廻しなど相撲に関する資料を収集、保存。年6回の企画展で公開している。
葛飾柴又寅さん記念館(東京都葛飾区柴又)
柴又帝釈天の近くにあり、映画『男はつらいよ』の世界を「くるまや」のセットなど実物資料やジオラマ模型、懐かしの映像集などで紹介している。
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江戸の面影が残る街と、現代アートの共存
1926年に開館した東京府美術館のコレクションを引き継ぎ、1995年3月に東京都現代美術館として開館。 戦後美術を中心に、近代から現代に至る約5,500点の作品を収蔵し「MOTコレクション」展で会期ごとに様々な切口を設けて作品を展示。さらに大規模な国際展をはじめとする特色ある企画展を開催。
深川周辺気になるその他の施設
江東区深川江戸資料館(東京都江東区白河)
江戸時代に関する資料等を展示及び収集、保存する施設。江戸時代末の深川佐賀町の町並みを実物大で再現し、お店や長屋に実際に上がって生活用具などに触れられる「体感型」の展示室に加え、小劇場とレクホールを備えた文化施設としての機能も担っている。
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